堀を台形の断面とみて、水深までの水量を出す計算です。歴史の学習と、城の堀の規模を見るための簡易モデルです。実在の城の正確な貯水量ではありません。水位の管理を再現したものでも、川から水を引く計画でもありません。勝敗は出しません。

断面の比較




損失率













水堀の水量

設定上の満水状態

  • 堀延長 100 m
  • 上幅 10 m
  • 底幅 2 m
  • 堀深さ 3 m
  • 水深 3 m
  • 水面幅 10 m
  • 水断面積 18 m²
  • 現在の水量 1,800 m³
  • 現在の水量 1,800,000 L
  • 満水容量 1,800 m³
  • 容量の割合 100 %

中規模と比較の大規模は、高槻城の発掘で示された幅や深さの目安を並べた比較です。その堀が全区間で同じ水深・同じ断面だった、という意味ではありません。大型の20mは比較用のモデルです。松本城の内堀は、天守のまわりで幅約60m、いまの水位から底まで3m以上の箇所があるとされます。断面は片薬研状で、この台形とは同じではありません。松本城の水量は、ここでは出しません。損失率は、漏れや蒸発を仮に引く比較で、地盤の通りやすさは見ていません。0%、10%、20%、30%も決まった史料値ではありません。

水深と流入の比較

上は、いまの延長と断面で、水深0.5m、1m、2m、3mです。堀の深さを超える段は出しません。下は、いまの水量と損失率で、流入を10、50、100、500m³/時に変えた時間です。

水深 水面幅 m³ L 割合
m³/時 時間

この計算の見方

  • 水堀は、水をたたえた堀です。空堀は、水をためない掘り割りです。
  • 城によっては、空堀と水堀を場所で使い分けました。
  • 小田原城では、土塁、空堀、水堀が使われたとされます。
  • 高槻城では、時期によって堀の規模が大きくなった、と発掘で示されています。
  • 松本城では、いまも大きな水堀が残っています。その正確な水量は、この式では出しません。
  • 堀の断面は、ただの長方形ではありません。片薬研、薬研、箱堀などの違いがあります。
  • 実際の水量は、たまった土、地下水、漏れ、水源で変わります。ここにあるのは、台形で見る簡易な水量です。

計算式

  • 水面幅 = 底幅 +(上幅 − 底幅)×(水深 ÷ 堀深さ)
  • 水の断面 =(底幅 + 水面幅)÷ 2 × 水深
  • 水量 = 断面 × 延長。L = m³ × 1,000
  • 満水 =(底幅 + 上幅)÷ 2 × 堀深さ × 延長
  • 充水時間 = 水量 ÷(流入 ×(1 − 損失率))
  • m³/日は、24で割ってm³/時にします

出典

  • 松本市「国宝松本城保存活用計画」「堀浚渫計画」
  • 小田原市「史跡・小田原城跡」
  • 高槻市「高槻城二の丸跡発掘調査」

空堀を掘る土量を計算

籠城時の水が何日持つか計算

山城の雨水貯水量を計算