堀の断面に延長を掛けた掘削量です。底がないときはV字、底があるときは台形の、単純な直線断面です。薬研堀、箱堀、障子堀などの実物の形そのものではありません。掘り出した土を土塁に充てる長さも、膨張、締固め、土質、石、水分、運搬の減り、使えない土を見ていない理論値です。再利用率だけで粗く調整する、歴史学習用のモデルです。

上幅・深さの例












任意




空堀の掘削

V字型の単純断面モデル

  • 堀延長 100 m
  • 上幅 10 m
  • 底幅 0 m
  • 深さ 3 m
  • 堀断面積 15 m²
  • 総掘削土量 1,500 m³
  • 1mあたり 15 m³

1人1日の量は、入れた工期と人数で割った参考です。工事の成否は判定しません。

掘った土を土塁に見立てる

  • 掘削土量 1,500 m³
  • 再利用率 100 %
  • 再利用できる土 1,500 m³
  • 土塁断面積 8 m²
  • 理論上の土塁延長 187.5 m

この長さを造成できる、と決める計算ではありません。ボタンの上幅と深さは、発掘で示された幅・深さの目安です。底幅は資料ごとに同じ条件で出ていないため、いま入力している底幅のままにします。各城の断面をそのまま写したプリセットではありません。

上幅・深さの比較

延長と底幅は、いまの入力のままです。大規模比較の15m・4mは、大高城跡で報告される規模を見るための比較で、断面の完全な復元ではありません。

例 上幅 深さ 断面積 掘削土量

この計算の見方

  • 空堀は、水をためず、地面を掘って敵の足を止める堀です。
  • 断面には、薬研堀、箱堀などがあり、障子堀のように床に仕切りを残す例もあります。この式は、その形を一種類の直線断面に置き換えています。
  • 土塁は、土を積み上げた土手です。堀から出た土を積んで土塁にする築き方があります。
  • 戦国の城館では、幅が10mを超える堀もあります。
  • 高槻城の戦国期の堀は、幅約7m、深さ2.5mと報告されています。
  • 浜松城の家康在城期の堀は、幅約11m、深さ約2mと報告されています。
  • 物集女城は、幅約13m、深さ約2.4mとされます。堀の土を積んで土塁を築いた、とされます。
  • 大高城では、幅15m以上、深さは最大4m以上の堀跡が報告されています。
  • 同じ長さでも、断面と地形が変わると、動かす土の量は大きく変わります。

計算式

  • 堀断面積 =(上幅 + 底幅)÷ 2 × 深さ
  • 掘削土量 = 堀断面積 × 延長
  • 再利用土 = 掘削土量 × 再利用率
  • 土塁断面積 =(土塁上幅 + 土塁底幅)÷ 2 × 土塁高さ
  • 理論上の土塁延長 = 再利用土 ÷ 土塁断面積
  • 掘れる堀の長さ = 指定した土量 ÷ 堀断面積

出典

  • 高槻市「高槻城二の丸跡発掘調査」
  • 浜松市「家康在城期の浜松城堀跡」
  • 向日市埋蔵文化財センター「史跡物集女城」
  • 名古屋市「大高城跡発掘調査」

石垣の普請量を計算

水攻めの築堤量を計算

城攻めの兵力比を計算