千葉市の千葉駅から歩いて20分ほどのところにあるお城。

千葉城の名の元に千葉氏の統治した面影を偲ぶことができる。

高台の上にそびえ立つ千葉城天守閣。

千葉市に広がる一円の平野を見渡すことができます。

千葉城天守閣の中には、無料の歴史館があります。

千葉市の歴史から時代の象徴する出来事や政治中枢の人物たちの情報が満載。

歴史を知ることができる肖像画や鎧甲冑、日本刀、火縄銃、壺などさまざまな資料が展示しています。わかりやすく歴史を知ることができる、とても素晴らしい歴史館です。

千葉城(ちばじょう)は、千葉県千葉市中央区亥鼻(いのはな)に位置し、一般的には亥鼻城(いのはなじょう)として知られています。この城は、平山城(丘陵地に築かれた城)として分類され、その歴史は平安時代末期から戦国時代にかけての千葉氏の活動と深く関連しています。

歴史的背景

伝承によれば、1126年(大治元年)に千葉常重が上総国大椎城から現在の亥鼻山に拠点を移し、居館を構えたとされています。これにより、千葉氏は約330年にわたりこの地を本拠地としました。しかし、発掘調査の結果、鎌倉時代の居館の遺構は確認されておらず、現存する土塁や堀切などの遺構は戦国時代のものと推定されています。

戦国時代には、千葉氏の勢力が衰退し、亥鼻城は原氏の支配下に入ったと考えられています。1516年(永正13年)には、三上氏の攻撃を受け、原氏の一族である原蔵人が討ち死にした記録が残っています。その後、城は廃城となったとされています。

現在の千葉城と亥鼻公園

現在、亥鼻城跡は亥鼻公園として整備されており、土塁や堀切などの遺構が市の文化財に指定されています。1967年(昭和42年)には、天守を模した建物が建設され、千葉市立郷土博物館として利用されています。この博物館では、千葉氏に関する資料や千葉市の歴史に関する展示が行われています。

なお、現在の天守風建築は歴史的な天守を再現したものではなく、オリジナルの構造物として建てられたものです。そのため、実際の亥鼻城には天守は存在しなかったと考えられています。

アクセス情報

千葉城(亥鼻城)は、JR外房線本千葉駅から徒歩約15分、またはJR千葉駅から京成バス大学病院行きまたは南矢作行きに乗車し、「郷土博物館・県文化会館」バス停で下車、徒歩約2分の場所に位置しています。

亥鼻公園内には、千葉常胤の騎馬像や、千葉氏ゆかりの神社など、歴史的な見どころが多くあります。また、春には桜の名所としても知られ、多くの花見客で賑わいます。

千葉城(亥鼻城)は、千葉市の歴史を深く知ることができる貴重な場所であり、歴史愛好家や観光客にとって訪れる価値のあるスポットです。