今回の大河ドラマは、戦国ファンタジであるため、想像たくましくしたストーリーになるものと覚悟する必要があったが、今回の放送では、大胆な平和同盟構想を築山殿(瀬名姫)が構想して、動いていたという流れは、少々、驚かされた。
だが、現代の感覚であれば、戦国時代にこうした超党派な構想を盛り込む余地はあるのかも知れない。ただ、それほど具体的かつ、躍動的に事を進めるということは、歴史的痕跡は皆無に等しいが。
ネットの発達によって、いつでも正史を比較検証できるため、テレビドラマで史実通りにする必要が無くなったとも言えるだろう。
新たな試みで、現代に生きる人たちに希望と勇気を与えるのが最大の使命とするならば、時代劇とは言え、史実に忠実に基づいたストーリーを展開にする必要はなくなる。
むしろ、より現代的な視点で歴史上の人物を借りて、現代人に訴えかける作品に仕上げるのは、意義深い価値あるものと見るべきだろう。